スーティン「菓子職人」
シャイム・スーティンは、1893年リトアニアの生まれ。パリにやってきて友達になったのがアメデオ・モディリアーニだったそうです。
お互い売れない画家、貧困の中で描いていたそうですが、とくにスーティンは身なりにも構わず何日も風呂に入らないし、歯も磨かないほどものぐさだった様子。
モディリアーニは、兄のようにやさしくマナーを教えてあげたとの逸話を聞きました。
たまたま、画商のポール・ギヨームがモディリアーニのアトリエにタブローを見に来ていたら、その部屋の片隅にこのスーティンの描いた『菓子職人』の絵が立てかけてあって眼にとまったのがスーティンの画家としての始まりとのこと。
そのあとアメリカの大コレクターによって絶賛され、パリに逆輸入され、やっと売れ出したようです。やはり、芸術は運命的だなぁという感想です。
ローランサン「女たちと犬」』
マリー・ローランサンは1883年パリの生まれ。淡い色使いと、どこか憂いを感じさせる画像が、独特の雰囲気を醸し出しています。
ピカソ「タンバリンを持つ女」
パブロ・ピカソは1881年スペインの生まれ。浅学のぼくには、これもピカソ?!という感想でした。つい微笑みたくなる作風で、嬉しくなりました。
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これらの絵があるのは、フランスのパリのオランジェリー美術館。
「オランジュリー」とは、「オレンジ畑」「オレンジ温室」の意味だと帰国してから知りました。あの場所に17世紀柑橘類の温室があったことから名付けられたそうです。
訪れた日は雨模様で隣の公園のぬかるみを避けながら歩いて行ったのですが、いまでも思い出すと、柔らかな印象の美術館で、ほんと行って良かったなぁという感想です。
[…] 光あふれるオレンジ畑 […]